心エコー
・使用される周波数:2〜7MHz
・セクタ型2.25~3.5MHz
・当てるポイント:心基部第3ないし第4肋間胸骨左縁、心尖部、心窩部、胸骨上窩
・体位:左側臥位
・注意:左腕を外転挙上、深い呼吸を控える
◆Bモード
①傍胸骨長軸像
・胸骨左縁第3~第4肋間
・画像右側→心基部、画像左側→心尖部(心尖部先端は描出されない)
・描出されるもの:右室、心室中隔、左室、左室後壁、心膜、大動脈、大動脈弁、僧帽弁、左房
②傍胸骨短軸像
大動脈弁レベル
描出されるもの:大動脈弁、左房、右房、右室流出路、肺動脈弁
僧帽弁口レベル:僧帽弁前尖、左室流出路、右室
腱索レベル、乳頭筋レベル
描出されるもの:左室、右室
③心尖部長軸像
描出されるもの:左室、右室、左房、大動脈
④心尖部四腔像
描出されるもの:左室、右室、左房、右房
⑤心尖部二腔像
描出されるもの:左室、左房
◆Mモード
・記録:25mm/sec 50mm/sec
①大動脈弁エコーグラム
描出されるもの:右室流出路、大動脈基部、左房
右室流出路径(RVOTD)と大動脈弁(AOD)→心電図R波のピーク時相で計測
左房径(LAD)→最大の時相で計測
RVOTD:AOD:LAD=1:1:1
大動脈径22~35mm
左房径 25~39mm
*特徴
大動脈は平行して動く2本の曲線である
収縮期…平行四辺形
拡張期…一本の線
②僧帽弁エコーグラム
*特徴
拡張期…前尖は大きなE波と小さなA波でM型を示す。
収縮期…一本の線
僧帽弁EPSS(中隔とE点の厚さ):5mm以下(<5mm)
僧帽弁EFスロープ(DDR) :60mm/sec(>60mm/sec)
③左室エコーグラム
特徴
拡張期…心室中隔が前方に左右後壁は後方に
収縮期…心室中隔が後方に左右後壁は前方に
右房径(RVD):10~20mm
心室中隔厚(IVST):7~11mm
左室拡張終期径(LVDd):38~54mm←心電図R波の頂点の時相で測定
左室後壁厚(LVPWT):7~11mm
左室収縮末期径(LVDs):22~38mm
◆心機能評価について
・左室内径短縮率(%FS)
(LVDd-LVDs)/LVDd×100より
基準値:28~54%
・左室容量(LVV(ml))
Pomboの式よりLVV=Π/3×LVD3乗
Teicholz法よりLVV=7LVD3乗/(2.4+LVD)
・左室駆出率(%LVEF)
SV/(LVDd)×(LVDd)×100より
基準値:55%~(60~80%)
・一回拍出量
(LVDの3乗)-(LVDs3乗)
基準値:50~100ml
・心拍出量
心拍数×1回拍出量
基準値:4 ~9 l/min
・圧較差
⊿P=4×V2乗(血流の2乗)
基準値:1~2